コロナで起こったこと。
人々の心の中で起こったであろうこと。
流行を抑えるために人に会わないということ。
何かを"しない"ことが、
誰かのためになる、ということ。
"何かをしない"をすることが、
大切な人を守る、ということ。
大切な人が苦しんでいる時に、何かを与えたりそばにいたりすることができないこと。
知らぬ間に自分が誰かにウイルスを移してしまう可能性があること。
自分はウイルスを持っている、と自覚しなければならないこと。
大切な人に会ってはいけないということ。
自分はウイルスを持っているから。
大切な人が会いに来てくれることを拒まないといけないこと。
自分はウイルスかもしれないから。
気をつけて、と言われる。
あなたが気をつけないとみんなが困るから。
気をつけて、絶対に。
あなたは大丈夫なの?と言われる。
あなたは大丈夫でも、あなたが会った人は大丈夫なの?と大切な人に言われる。
来ないで、なんて言われなくても、じゃぁもう行かないよ。
相手は見えないんだよ、見えない、コントロールできない相手と四六時中戦ってるんだよ。
想像してくれよ。
でもそうだよね。
私はウイルスなんだから。
時間が経って理解した。
大切な人を守るためだ。
でも、そのために自分に言い聞かせるどの言葉も、自分を深く深く傷つけた。
言葉の持つ力はすごい。
大切な人が元気でいるのか
どんなに心配しても
自分にはどうしてあげることもできない。
祈ることしかできない。
その人を信じることしかできない。
遠くの国の人が苦しんでいる。
でも自分には助けることができない。救うことができない。
信じよう。
みんな同じ。
あなたも私も、ウイルスではない。
敵は人ではない、ウイルスだ。
今日も一生懸命、自分と大切な人の命を守って生き抜いた。
それがきっと、遠い国の人の命も守った。
今日も守ってくれてありがとう。
ありがとう。
それだけでいい。それだけで充分。
ありがとう。
まだまだ続く。
まだまだ新しいやる気なんて出さなくていい。