夏の事件!ホラー!!
聞いて!!!
【でも虫が苦手な方は恐れ入りますがいけるところまでどうぞ。画像はありませんので。】
今日、私は渋谷のとあるコインランドリーに向かって歩いていたのですね。
ほかほかに仕上がった洗濯物を回収して帰ろうと。
20時頃。雨上がり。涼しくはないけど、ちょっともわっとしてる、くらい。
JR沿いの道から一本入った奥の方なので人は歩いてるけど静かな道。
もう少しでコインランドリー。
そしたら突然、右足の内側のくるぶしに、乾いた何かが当たる感触がありました。カサっ。
あ、虫だ、と思いました。
蛾か何かかな、と。
当たっただけだから何でもいっか、と2、3歩そのまま前へ。
私は大きめの虫への抵抗感はありませんので。
そしたらあれ?ふくらはぎに何か当たる。
やばい、いやな予感。
急いでコインランドリーの自動ドアに触る。中入る。傘置く。というか投げる。
持っていたスタバの紙袋も置く。いや投げたような気もする!でも中身大丈夫そうだから一旦置いとく。
あれ?ふくらはぎの感触が消えた。じゃ思い違いか。んなわけないよねきっと夢だった。
ん?
膝の少し上、ももの裏くらい、チクチクする!
あ、今日はジーパンでした。それもタイトめなやつ。
ぎょえ!移動した!ふくらはぎになんかいる!何?!カメムシ??いやもっとでかい!分厚い!
リュック投げる。
足振る。出てこい!いや無理!ふくらはぎ鍛えたから隙間ない!じゃ何で入ってきた!
とりあえずズボン越しにそいつを叩く。出てこい!いやここで潰れては困る!チクチク痛い!
とここまできて私は理解した。
お互い安全に離脱するためには脱ぐしかない。たぶんこいつも望んで入ったわけではなかろう。
泣きたい。でもここで泣いたら心が折れる。何が出てこようと、こいつも私と同じ生き物なのだ。何者なのか、少しワクワクもしないか?
急いでベルト外す。
ちょっと考える。
ガラス張りの、明るくてわりと清潔感のあるコインランドリー。ガラス張り。目の前は車1台通れるくらいの、それなりに人も車も通る道。
洗濯の終わっている洗濯機もある。いつ誰が来てもおかしくない。
でもたぶん、これから誰か入って来るよりも、私が脱いでこいつを出して履く時間のほうが早い。新体操部とダンスの経験で一応早着替えは鍛えた。
というか考える時間無駄。今日パンツ黒だし!えいっ!
...ポロ!
ズボン履いたのが先かそいつを見たのが先かは不明。
ゴキブリ!
ひっくり返って絵に描いたようなゴキブリ体操!
寝る前と寝起きにこれをするといいのよ、と仰向けで両手両足上げてブルブルするおばあちゃんを思い出した。
ゴキブリ!お前も生き物なんだよな?生きてるな?よし。
ということで洗濯物回収。
リュックとスタバ回収。中身無事。
傘を持つ。なんだかまだ右足チクチクするけど、落ち着いてもう一度脱ぐのは気がひける。正真正銘変態。帰るか。
もう一度見に行く。
まだ体操中。
あ、足4本しかない。
でももう脱げない。帰ったら脱ごう。
どうしよう処分した方が良いのか。いやもう触りたくない。
3センチくらい?薄茶色かな。
よし私はお前を生かす。
でも触れない。
後から来る方に大変申し訳ない。
だから君も自力でなんとか帰ってください。
ごめんなさい。
こんなことあったのに冷静な私。
自動ドアから外へ出る。
気づいた。すごい汗。
どうしても話したかったのでその後に会ったおふたりには聞いてもらいました。
すみませんでした。リアクションいただいて落ち着きを取り戻しました。ありがとうございました。
鏡見たら髪ボサボサ、ギンガムチェックのブラウスは汗でビショビショ。
足2本見つからない。